Change one's mind

最近、よく言われる事がある。
「冬海さん、変わったね」って。
自分でも分かる。コンクールに出た事による変化。
まず、オーケストラ部に入った事。
いままで、1人でやってきたけど、皆と音を合わせる事の楽しさを知ったから。
そして、自分の音も変わった事。
これは、自分ではあまり良く分からないのだけど、皆が言うのでそうだと思う。
後は、たくさんお友達が増えた事。
これもコンクールをきっかけで色々な人が、話しかけてくれた。
最初は、ビックリしたけど応援してくれるのはとても嬉しかった。
そして・・・一番の変化をくれたのは・・・・

「笙子」
ふいに大好きな声が聞こえた。
振り向くと、梁先輩が近づいてきた。
「えっと、梁先輩、どうしたんですか?」
最初は怖くて逃げ出していたけど、今は違う。
気付かない内に探している、先輩を。
先輩と話してると安心とドキドキが、私の中に一緒に存在してしまう。

「先輩といると安心します。なんだかお父さんといるみたい」
って、以前先輩に言ったら、とても複雑な顔をして
「それは、いやだな。父親だったらこんな事できないしな」
って言いながら、ギュッと抱きしめられた。
それからは、先輩といると以前に増してドキドキが止まらない。
でもそれは、嫌な事ではなく嬉しい事だから。


「なに、笑ってんだよ」
「えっ?別になんでもないですよ」
「・・・まっ、いいけどな」
そう言ってまた、私の頭を軽く2度叩く。
私は、この仕草が好き。
子供扱いされてるみたいだけど、先輩が私を気にかけてくれてくれてる証拠だと思うから。

先輩がいてくれたから・・・
エントランスにもよく行くようになった。もしかしたら、今みたいに会えるかもしれないから。
観覧席にも行く。先輩のサッカーしている所が見れるから。
こう考えると今まで自分は、とても狭い世界の中にいた事が分かる。
それを広げてくれたのは、いま目の前にいる人。
それは、とても心地よい変化かもしれない。



書き逃げ第2弾(オイ)
毎回、短いですね(^^;なんだか、偽者土浦です。
笙子ちゃんのお相手って土浦が一番かと思ってます。(管理人の中ではです)
志水君でもいいんですけどね。